無化学肥料栽培

無化学肥料は、有機肥料のみを使って栽培することです。
有機肥料とは、主に堆肥のことをいいます。

 

「堆肥」や「ぼかし」と言われる有機肥料は、
農家が独自の方法で作る場合もありますが、
大きな企業が作って、販売する場合もあります。

 

食品リサイクル法

平成19年の食品リサイクル法が制定。
食品製造企業や、コンビニなどの小売店で出る食物残渣(食べ残し・生ゴミ)を堆肥など、
リサイクル出来るように処理しないといけなくなりました。
それ以降、企業が堆肥を作って売る動きが活発になっています。

 

企業が作る堆肥は、原材料が安定して供給できるため、品質の良い肥料ができます。
コンビニなどの弁当の残りは、塩分や油分も多く、堆肥には向いていないのですが、
他の材料を大量に入れて、発酵させることで、ずいぶんと品質も向上してきました。

 

無肥料栽培」

以前、「無肥料栽培」と言って安全性を謳う農法もありましたが、
基本的に野菜が無肥料で出来ることはあり得ません。
つまり、食べ物を食べずに、大きく育つ子供がいないのと同じです。

 

無肥料栽培をしている農家の畑を観察しに行くと、
隣に水耕栽培のハウスがあり、そこで使われた溶液が
当該の畑に流れ込んできている可能性があったという、ウソのような話も。
農水省の規定では、このようなことがないように、隣で慣行栽培をしている場合には、
一定の距離を置くことが決まっています。

 

これは農薬の飛散も防ぐことにもなり、思わぬ被害から農産物を守ることにもなります。
無化学肥料の場合は、農薬の散布については規定されていません。

 

つまり、農薬は普通に散布しているかもしれないということです。
しかし、無化学肥料を実戦している人は、農薬の散布についても気を遣っている人が多く、
通常通りの散布をしている人は少ないといえるでしょう。

 

粒状

無化学肥料は堆肥などの肥料を使うのですが、
企業が生産する肥料には、散布しやすいように粒状になったものも販売されています。
粉状になった肥料や粒の肥料は、機械で散布することも容易。大規模農家には有利です。

 

このような肥料は化学肥料と見分けがつかない場合もあります。
粒の肥料をまいているのを見て「化学肥料をまいている」と思うかもしれませんが、
実は有機肥料だということもあるので、それだけで農家を判断しないようにしたいですね。