有機無農薬栽培について

JAS規格で規定される有機栽培は、この有機無農薬栽培のこと。
有機肥料のみで栽培し、農薬も一切使わない栽培方法です。
一番難易度の高い栽培方法といっても良いでしょう。

 

この栽培に用いられる堆肥は、原料も吟味されます。
肥料ですから、販売する場合には、各成分要素についての保証が必要です。

 

また、原料に毒物が含まれているものはダメ。
家畜の糞を活用した有機肥料では、
抗生物質を餌として食べていた家畜から出たものも使われません。
農家によっては、稲わらでさえ、農薬散布したものを使わない
そんな徹底管理を行っています。

 

有機栽培をこれからやろうという人は、

まず土地を選ぶ必要があります。
JAS規格では、3年間、化学肥料を使っていないことが条件です。
それは、前の化学肥料が残存している可能性を否定できないから。

 

ということは、これから始める農家は、
有機農法をしている農家の土地を借りるか、新たに開墾した土地を使うしかありません。
そこで、有機栽培を始めた人には、「有機栽培移行期間」と表示して、
特別栽培として認定されるような配慮がされています。
3年が経過すれば「有機栽培」として認められるわけです。

 

病害虫

有機栽培を行う場合、どうやって病害虫から作物を守るかは、
一番のテクニックでもあり、重要なことです。
有機栽培で楽に作業ができると思ったのに、
病害虫に悩まされ、有機栽培をやめてしまう農家もいます。
では、いったいどうやって病害虫から身を守るのでしょう?

 

病害虫から守る方法
作りやすい時期を選ぶこと。

たとえば、ほうれん草は冬においしい野菜です。
夏場のほうれん草は暑さに弱く、すぐに病気がきてしまいます。
レタスも気温が高く、じめじめした時期には、株元が腐ってきて作りにくい作物。
だから、わざわざ作りにくい時期に、作付けはしません。

 

混植すること。

スイカの畝の間にネギを植えると、病気が来にくくなります。
このように相互作用を利用した作物を組み合わせます。

 

輪作

同じ作物を同じ場所で出来るだけ作らないこと。

 

他にも虫の住処となる雑草をはびこらせないことなど、
様々な防除対策をとることで、病害虫を防ぐことができます。